「光信寺サマースクール」  高橋寛
2010年8月16日20時〜21時15分
開催場所:広島県神石郡神石高原町光信5500 秀嶺山光信寺(臨済宗)本堂前境内広場にて

光信寺鐘楼と月

鐘楼と七日の月。今夜は旧暦の「七夕」です。日暮れ前には座禅を済ませた参加児童全員が順番に梵鐘を撞きました。夕方に雷雨が予想されましたが、幸い積乱雲は北に逃げ、徐々に快晴に。

西の山の端の金星

西の山の端に浮かぶ金星。望遠鏡では月と同じ欠け具合。火星は赤く小さく、土星は串刺し。ただし、これら西空の3大惑星を観望したのは、私たち望遠鏡のスタッフ3名のみ。観望会の開催時20時ころには、残念ながら完全に沈んでしまいました。

庫裏と望遠鏡

庫裏前に設置した望遠鏡は高橋所有の2台のみ。
左:自作21cm電動フォーク式赤道儀(fl.1,000mm)、
右:JSO12.5cmシュミカセ+ユニトロン6cm屈折+TSシステム90赤道儀

観望会前の諸注意伝達

20時前、食事と入浴を済ませた参加児童たちが書院前に集合します。児童数は44名。スタッフは文教女子大・初等教育学科学生7名+男子大学院生2名、光信寺修練道場の岡崎克治氏、アストロクラブふくやまから高橋寛。この他に地元さんわ天体観測の会の会長・立原孝生氏、井関天体観測所の石口正樹氏 (1200ccバイクで200kmのツーリングの帰途に参加)。総勢57名でした。

開会式と月

開会式(?)で、さんわ天体観測の会・会長の立原氏が注意事項を通達します。「騒いではいけない」「絶対に走らない」「懐中電灯は顔に向けず下だけ照らす」

観望会2

まずは低空の月齢7の月を観望。感想は「ま、まぶしい!」「ブツブツがある!」「クレーターはどれなん?」。右は光信寺修練道場の岡崎氏。

観望会2

サマースクールに参加するだけあって、みんな元気一杯。バンバン・ガンガン質問が飛んで来ます。何度経験しても、子供たちの純粋な好奇心や獰猛な知識欲はすばらしい。反面、スタッフ側の女子大生の皆さんは大変おしとやかでした。

反省会

月の観望を済ませると、府中市こどもの国POMの能島幹夫氏からお借りしたレーザーポインターを駆使して、満天の星空をご案内。まだ月明かりはありますが、ちゃんと天の川が観望出来ました。前述の通り、今夜は旧暦の「七夕」。「七夕」は梅雨時ではなく、本来8月上旬の晴天が続く頃の行事なんですね。
星空案内のあと、21cmで天頂近くの「M13」を観察していただきました。皆さん熱心過ぎてなかなか順番が進まない。終了予定の21時を15分超過してしまいました。観望会終了後、書院の玄関で全員に、記念にご用意したM13のL判写真(新市天体観測所26cmで撮影)と、児玉先生にご用意頂いたプリント資料、私のオリジナル「1円玉宇宙論」をお配りしました。
以上、光信寺サマースクール天体観望会の模様でした。