【活動報告】理科の先生方向けの観望会

美星天文台の101cm望遠鏡を一晩(23時〜翌04時)自由に利用させていただける公募観測制度を利用して、理科の先生方にゆっくりいろんな天体を観たり星の世界に親しんでいただける観望会を行っています。

2022年8月27日に第1回の観望会を行い、中学の理科の先生9名と小学校の先生1名が参加されました。
岡山県内の先生が多かったようです。

2022年11月26日にも公募観測の割り当てを得ることができましたので企画しましたが、
その時期は先生方が忙しいとのことで参加希望がなく、急遽企画を変更しました。

2023年は8月26日に公募観測の割り当てをいただいて企画していましたが、天候が悪かったのと9月16日に台長預かり日をいただいていたので、9月16日に変更して実施しました。

2022年8月の観望会の際、101cm望遠鏡で観てる天体を写真に撮りたいという積極的なご希望があったのですが、観てる天体は結構暗いので、お持ちのデジタル1眼で撮るには準備も含めて時間が足りない状況でした。
そこで2023年はアストロクラブふくやまのメンバーの協力を得て電子観望を準備しました。
また、今回から自分の眼に合わせたピント調整もやってもらいました。

参加者は広島から高校の地学の先生1名と中学の理科の先生1名。福山から中学の理科の先生3名。
アストロクラブふくやまから電子観望担当1名と私でした。

まず球状星団M13を導入し(300倍)、ピント調整のやり方を理解してもらいました。
しばらく観察したのち、接眼部の2インチスリーブに天体用CMOSカメラ(ZWO ASI294MC Pro)をつけて電子観望。

機材は  ポータブル電源—AsiAir—CMOSカメラ  という構成で、
AsiAirとWifiで繋がったタブレット端末でコントロール・画像表示を行いました。
先生方はタブレット端末の画像をスマホで撮られてました。

次に惑星状星雲のM57。300倍では星雲部分が明るすぎて中心星は見えません。600倍にしても見にくいですが1000倍にすると中心星が見やすくなります…といったことも経験してもらったのち電子観望。電子観望でははじめから中心星も良く写り星雲もカラフルです。

101cm望遠鏡はフォーカス位置のデジタル表示があるので、これを利用すると眼視と電子観望の切り替えがスムーズに行えます。

また、接眼レンズの2インチスリーブと1.25インチスリーブの切り替えはスリーブアダプターを使ってます。あのレボルバーを使うよりスムーズです。

その後M27を眼視と電子観望で。これはちょっと大きすぎなので次にM76。こちらの方が101cmでは見やすく、電子観望でもちょうど良いサイズ。

次に白鳥座の網状星雲を見てもらいたかったのですが、分かりにくいので今回はパス。

次はお待ちかねの土星。当夜はシーイングが良かったのでよく見えました。
はじめ先生方は接眼レンズにスマホを押し当てて撮ろうとしておられましたが、なかなか上手く撮れず。でも電子観望の画像なら簡単に撮れるので良かったです。

さらにCMOSカメラをつけたまま木星に向けてスマホで撮ろうとした頃に曇ってきて、その後は晴れませんでした。

というわけで今回の観望会も0時半ごろまでしか晴れませんでしたが、
電子観望の画面をスマホで撮った画像、授業で使えますか? と尋ねたところ
「使えます 使えます」とのことでしたので、実施して良かったと思います。

先生方もお忙しいので次にいつ観望会が実施できるか分かりませんが、
できるだけ都合の良さそうな時期にまた企画したいと思っています。

何しろ口径1mの望遠鏡を自由に使わせて貰えるなんて他ではまず無いですからね。

美星天文台の皆さん、ありがとうございます。
そして次もまたよろしくお願いします。

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